『月刊Hanada』には安倍首相を擁護し、
讚美する誌面が目立つ(本人のインタビュー記事も含めて)。
そんな同誌にも、次のような発言が載っていた。「自民党は…(安倍)首相に靖国参拝を要請する議員すらいなくなった。…出入国管理法改正案(移民法)の強行成立…を行ったのが…『日本を取り戻す』と述べて政権を奪還した安倍政権なのである。かつて自民党は、一千万人移民受け入れ計画を発表したが、当面の上限である34万人は、あっというまに340万人になるだろう。『日本が日本でなくなるかもしれない』という大問題なのに、ここでも口先で反対した議員はいても、採決で造反した議員は1人もいなかった。…政権が総仕上げの段階に入っても、その実績は必ずしも大きいわけではない。拉致事件は進展がなく、北朝鮮の核、ミサイル、それに尖閣諸島を見れば、日本が安全になったとも言えない。歴史問題は惨憺たる有様だ。最大の成果と言われるアベノミクスも実感は乏しい。こうしたなかで、真正保守の安倍政権だからと、政権がやることはすべて許容する仲良しグラブ的な態度が、逆に政権にもマイナスに作用する事例が増えているのではないか。首相が『戦後外交の総決算』と言い始めたロシアの北方領土返還交渉もそうだ。この交渉、いつのまにか返還は、先人が主張し続けた4島ではなく、『2島プラスα』が現実的だと言われるようになった。それでは国後(くなしり)、択捉(えとろふ)は放棄となりかねないが、これまた自民党内では深刻な論争はないどころか、平和条約さえ結べば成功とでもいいだしかねない雰囲気まで感じられる。…保守の立場から、安倍政権にも堂々と発言するときではないか」(山際澄夫氏、同誌3月号)
こうした声に保守派はどう答えるのだろうか。